欲望の共依存「アイ」アルカ=ゾルディックの能力とルールについて

漫画
ハンター×ハンター
ハンター協会会長選挙編と同時進行していたゴン救出編では、キルアの妹アルカ=ゾルディックを中心に話が展開されていました。
ゾルディック家の中でも危険な存在として隔離されていたアルカの能力について考察してみます。

目次

アルカとは?

ハンター×ハンター321話より引用
ハンター×ハンター321話より引用

アルカはゾルディック家の四男、キルアの弟でカルトの兄です。
作中で曖昧になっていますが、性別は男ですがキルアはアルカに妹として接し、またアルカも自身が妹と思っているようです。

物語の背景

キメラアント編で瀕死の状態となったゴンを助けるため、仲間達とは分かれてキルアは動きます。

イルミの針を抜いたキルアは妹の能力を思い出し、それを使ってゴンを助けようとします。

アルカの能力とは

アルカの能力はどんな願いでもかなえてくれるというものです。ただし、その代償は大きくルールも複雑なので注意する必要があります。

ゾルディック家の中でも知識に偏りがあり、キルアが最も詳しいです。
ストーリ中で各キャラクターが説明したアルカの能力についておさらいしていきます。

キルアからシルバへの説明

アルカをゴンのところへ連れて行くために実家に帰ったキルアは、アルカに会う許可をもらうためにシルバにルールの説明を行ないます。

  • アルカの「おねだり」を三つかなえると「お願い」を一つかなえてくれる
  • 「お願い」には限界がない。おそらく「何でも」叶えてくれる
  • ただし、「お願い」がデカイほど次の三つの「おねだり」がデカくなる
  • 「おねだり」は「お願い」を叶えてもらった人じゃなく「その次の別人」がやらなければならない
  • 「おねだり」を4回連続で断ると失敗とみなされ、「断った者」と「その者が最も愛している者」の最低二人の人間が同時に死ぬ
  • 「お願い」がデカいほど「おねだり」を断った時の死人は増える

「お願い」を叶えてくれる黒目のアルカを、キルアは「ナニカ」と呼んでいます。
またアルカも、二重人格のように自身と「ナニカ」を区別して認識しているようです。

ハンター×ハンター324話より引用
ハンター×ハンター324話より引用

イルミからヒソカへの説明

イルミはヒソカに対して、さらに以下の説明を加えています。

  • 死ぬのが二人の場合は「失敗した人」と「その最愛の人」それ以上の場合にはそれプラス「失敗した人」と長い時間を共に過ごした人が順に死ぬ

殺人一家の一員であるキルアは家族以外の人と過ごす時間は短く、キルアがおねだりに失敗した場合に家族にまで危険が及ぶことを懸念したわけですね。

ミルキからシルバへの説明

アルカと再会するキルアの様子をみながら、ミルキはシルバに自身が知ってるルールを話します。

  • アルカからの「おねだり」を失敗してリセットされるとアルカの「おねだり」難易度はレベル1に戻る
  • アルカが誰かに「おねだり」している途中で別の誰かに「おねだり」が移ることはない
  • 「おねだり」されてる人が途中で死ぬと失敗と見なされ、最低もう一人死ぬ
  • アルカが名前を知らない人物には「おねだり」できない
  • 同じ人間が連続してアルカに「お願い」することはできない

キルアが隠していたルール

アルカを無事ゴンのところに連れて行くため、またその後アルカを家族から守るために、キルアは自身だけが知っているルールを隠していました。

「お願い」とは別に「命令」ができる

キルアは幼い頃、黒目のナニカに対してどうしたら白くなるか聞いています。その時の答えはこちらです。

「お願い」一つ聞いてやるから白くなる
代わりに三つ「おねだり」聞けば黒くなる

「お願い」には「おねだり」が必要ですが、キルアは見返りなしの「命令」を行なうことができます。
ナニカがキルアの命令を聞くのは、兄妹としての信頼関係ができているからでしょうか。

ハンター×ハンター324話より引用
ハンター×ハンター324話より引用

キルアとアルカが山から降りるとき、「最終的にかなうお願いがひとつなら選択を迫れる」とミルキは判断していましたが、これは実際にはお願いではなく命令でした。

キルアが「命令」できることを家族に隠すために、あえて複雑にして混乱させるための作戦だったと考えられます。

ナニカとアルカの判別方法

黒目になった状態は確実に「ナニカ」なわけですが、実は見た目は普通のアルカでも「おねだり」している時はナニカになっています。

キルアは「お兄ちゃん」と呼ぶのはアルカで「キルア」と呼ぶのはナニカと判別しています。

ハンター×ハンター330話より引用
ハンター×ハンター330話より引用

「アルカ」へのお願いがナニカを呼び起こす

ゴンを治す直前、キルアは「アルカ」の時間について振り返っています。

ナニカが眠っている時だけアルカは起きる
アルカの時間は長いようで短い

ナニカの「おねだり」が失敗して人が死んだ後
ナニカが次の誰かにレベル1の「おねだり」をするまでの間

ナニカに「おねだり」されている誰かが途中でナニカの元から離れて
「おねだり」が中断されている間

ナニカが何かを治して眠った後
誰かが「アルカ」にお願いをしてそれがかなうまでの間

ハンター×ハンター332話より引用

特に重要なのはは最後です。
これまで「お願い」はナニカに対してするものでしたが、実は「アルカ」に対するお願いもルールに関係してきます。

治すお願いのあとナニカは眠りますが、「アルカにお願いしそれがかなった後でないと基本的にナニカは起きない」とも読み取れます。

作中ではどうだったのでしょうか。
「ナニカが何かを治す」タイミングは2つありました。
ひとつはツボネの左手、もうひとつはゴンを治すときです。

ツボネの左手を治して眠ったあと、キルアは「ナニカに代わってほしい」というお願いを「アルカ」にしました。ルール的には、仮に別のお願いであったとしてもナニカを呼び起こすきっかけになっていたと思います。

ただしゴンを治したあとは、イルミを家に飛ばすためにキルアは明示的に「ナニカ」を呼び出しています。
「命令」を使えばアルカにお願いをかなえてもらわずともナニカを呼び出すことが可能なようです。

ナニカの正体

暗黒大陸編で、ナニカの正体は「欲望の共依存 ガス生命体アイ」であることが明らかにされました。

人類が暗黒大陸から持ち帰ったということはわかっているのですが、それがどうアルカに寄生(?)したかまではわかっていません。


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